AIで議事録を自動作成する手順を、会議前の録音準備から清書までの流れで整理しました。自動化できる範囲と人が手を入れるべき部分を切り分け、無料でできる範囲もあわせて示します。
議事録の作り方と書き方のコツ【例文・テンプレートつき】
結論:議事録は「決定事項 → 宿題 → 議論の要点」の順に書きます
議事録で読む人が知りたいのは「何が決まったか」と「自分は何をするか」の2点です。そのため、会議の流れどおりに経緯から書くのではなく、次の順に書きます。
- 決定事項(何が決まったか)
- 宿題(誰が・何を・いつまでに)
- 議論の要点(なぜそう決まったか。必要な分だけ)
この順で書けば、1時間の会議でも議事録は15〜30分ほどでまとまります(会議の内容や慣れによって変わります)。対面の会議なら、録音しておき、聞き逃したところだけを文字起こしで確かめると速く正確になります。文字起こしは無料で始められます。
議事録は3種類ある。まずどれを求められているか確かめる
「議事録を作って」と頼まれても、求められている形は会社や会議によって違います。書き始める前に、どれを求められているかを確かめてください。
| 種類 | 中身 | 向いている会議 |
|---|---|---|
| 決定録 | 決定事項と宿題だけ | 社内の定例会議、短い打ち合わせ |
| 要点録 | 決定事項・宿題+議論の要点 | 多くの会議(迷ったらこれ) |
| 発言録 | 誰が何を言ったかをほぼそのまま残す | 取引先との交渉、社外との正式な会議 |
迷ったら要点録にします。 決定録では「なぜそう決まったか」が後から分からなくなり、発言録は書くのにも読むのにも時間がかかりすぎます。
議事録に必ず書く項目
どの種類でも、次の項目は必ず入れます。
- 会議名(例:営業部 週次定例)
- 日時(開始と終了の時刻まで)
- 場所(会議室名、またはオンラインのツール名)
- 参加者(欠席者も書くと、あとで共有漏れを防げます)
- 決定事項
- 宿題(担当者・内容・期限)
- 次回の予定(日時と議題)
- 作成者(問い合わせ先になります)
そのまま使える型はこちらです。
【会議名】営業部 週次定例
【日時】2026年9月28日(月)10:00〜10:45
【場所】第2会議室
【参加者】A、B、C(欠席:D)
【作成者】B
■ 決定事項
・
■ 宿題(担当・内容・期限)
・A:◯◯の見積もりを作る(10/2まで)
・
■ 議論の要点
・
■ 次回
・10/5(月)10:00〜 議題:◯◯
書き方のルールは5つだけ
ルール1:決定事項は「決まったこと」だけを書く
会議では「検討する」「前向きに考える」のような、決まっていない話もたくさん出ます。決定事項の欄に書くのは、決まったことだけです。 決まっていない話は「議論の要点」に「継続して検討」と書きます。
ルール2:宿題には必ず「誰が」「いつまでに」を書く
「見積もりを作る」だけでは、誰もやらないまま次の会議を迎えます。担当者と期限がない宿題は、宿題ではありません。 会議中に期限が決まらなかったら、「期限:未定(Aが次回までに提示)」のように、決まっていないことが分かる形で残します。
ルール3:1文は短く、言い切る
「〜ということで、〜という方向で進めていくことになりました」のような長い文は、読み手が要点を拾えません。「〜に決定」「〜を実施」のように言い切ります。
ルール4:数字と固有名詞は正確に
金額・日付・数量・商品名・取引先名は、あとで最も確認される部分です。聞き取れなかったら、録音で確かめるか、会議の最後に口頭で確認します。
ルール5:自分の意見や感想は書かない
議事録は記録です。「白熱した議論だった」「Bさんの提案は良かった」といった書き手の感想は入れません。
悪い例と直した例
同じ会議を、2つの書き方で比べます。
悪い例(会議の流れどおりに書いている)
最初にAさんから先月の売上の報告があり、目標にはやや届かなかったが、
前年よりは伸びているとのことだった。その後、来月のキャンペーンについて
意見交換を行い、Bさんから値引きよりも特典をつけたほうがよいのでは
という意見があり、そういう方向で検討していくことになった。
見積もりについてはAさんのほうで対応していただけるとのこと。
直した例(決定事項 → 宿題 → 議論の要点)
■ 決定事項
・来月のキャンペーンは、値引きではなく特典をつける方式で進める
■ 宿題
・A:特典つきプランの見積もりを作る(10/2まで)
■ 議論の要点
・先月の売上は目標に届かず、前年比では増加(Aより報告)
・値引きより特典のほうが利益を確保しやすい(Bより提案)
直した例は、決まったことと、誰が何をいつまでにやるかが一目で分かります。 悪い例では、見積もりの期限も、キャンペーンが「決定」なのか「検討中」なのかも読み取れません。
対面の会議で、議事録を速く正確に作る流れ
オンライン会議は、Zoom・Teams・Google Meetの会議ツール自体に文字起こし機能がある場合があります(使える条件はツールやプランによって違います)。一方、会議室で集まる対面の会議は、録音から自分で用意する必要があります。 対面の会議では、次の流れがおすすめです。
会議の前
- 参加者に録音することを伝え、了承を得る
- 議事録の型に、会議名・日時・参加者・議題を先に書いておく
- 録音する端末(スマートフォンなど)を、全員の声が届く位置に置く
置き場所で録音の聞きやすさは大きく変わります。大人数の会議での置き方は大人数の会議の録音のコツにまとめています。
会議の最中
- 全部を書き取ろうとしない。 録音があるので、メモは「決定事項」「宿題」「数字・固有名詞」だけで十分です
- 決定事項が出たら、その場で「〜で決定でよろしいですか」と確認する
- 会議の最後の1分で、決定事項と宿題を読み上げて確認する(これだけで議事録の修正がほぼなくなります)
会議のあと
- メモをもとに、決定事項と宿題を先に書いて共有する(記憶が新しいうちに)
- 聞き逃したところ・数字が怪しいところだけ、録音や文字起こしで確かめる
- 議論の要点を補って、完成版にする
録音を最初から最後まで聞き直す必要はありません。 文字起こしがあれば、確かめたい言葉を検索してその部分だけを読めます。
録音を文字にする方法(無料で始められる)
| 方法 | 料金 | 話者の分離 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| iPhoneのボイスメモ(iPhone 12以降) | 無料・上限なし | できない | 自分用の確認、少人数の会議 |
| Nottaの無料プラン | 無料・月120分 | できる | 誰の発言かを分けて確かめたい |
| Wordの文字起こし | Microsoft 365に含まれる(月300分) | できる | Microsoft 365を契約している会社 |
- iPhoneのボイスメモは、録音したものを無料・上限なしで文字にできます(手順)
- 誰の発言かを分けたい場合は、Nottaの無料プランが話者の識別に対応しています
- Microsoft 365を契約しているなら、Wordで月300分まで追加費用なしで使えます(手順)
Nottaの料金ページには「1回につき3分まで」という記載もあります。ただ、当サイトが検証した際は、3分17秒の音声が最後まで変換されました。今後も同様な結果となる保証はありません。確実な上限は月120分のほうです(検証の詳細)。
オンライン会議の場合は、まず会議ツールの標準機能を確認してください(Teams・Zoom・Google Meet)。
要約までAIに任せたい場合は、議事録をAIで自動作成する方法に手順をまとめています。AIに任せられるのは要約の下書きまでで、決定事項と宿題は人が確かめて書くのが確実です。
自分でまとめるなら無料、毎週の長い会議なら有料
聞き逃しの確認程度なら無料で済みます
- 議事録は自分でまとめ、聞き逃しの確認に録音を使うだけ
- iPhone 12以降を持っていて、話者を分ける必要がない
- 話者を分けたいが、文字にする分量が月120分以内
この範囲なら、録音を全部文字にしなくても、聞き逃したところだけを確かめれば、無料のままで議事録は作れます。
月120分を超えるか、要約を自動にしたいなら有料
次のどちらかに当たると、無料の範囲を超えます。
- 毎週の長い会議を、話者を分けて文字にしたい(月120分を超える)
- 要約まで自動で作りたい(Nottaの無料プランのAI要約は月10回まで)
Nottaの有料のプレミアムプランは、月1,800分まで広がります(年間プランで総額14,220円・税込の一括払い)。
よくある質問
議事録はいつまでに共有すればよいですか
社内のルールがあればそれに従います。特にない場合でも、決定事項と宿題だけは当日中に共有するのがおすすめです。宿題の期限が近い場合、完成版を待っていると間に合わなくなるためです。
議事録に発言者の名前は書くべきですか
要点録なら、宿題の担当者と、重要な提案をした人の名前だけで十分です。発言録を求められた場合は、全員の発言に名前をつけます。
会議を録音するのに許可は必要ですか
録音そのものの可否は、社内規定や相手方への告知の有無によります。適法性の判断については専門家にご確認ください。少なくとも、参加者に録音することを伝えるのが基本です。
議事録のテンプレートはWordとExcelのどちらで作るべきですか
どちらでも構いません。会社で共有しやすい形式を選んでください。大事なのはツールではなく、決定事項と宿題が先頭にあることです。
会議に合う文字起こしツールの選び方
議事録の書き方が決まったら、あとは録音を文字にするツール選びです。用途別の選び方を1本にまとめています。4つの質問に答えると、自分に合うツールが分かる図を載せました。
→ AI文字起こしツールおすすめ比較【無料で十分な人・有料が必要な人】
まとめ
- 議事録は 「決定事項 → 宿題 → 議論の要点」 の順に書く
- 宿題には必ず 「誰が」「いつまでに」 を書く
- 迷ったら 要点録(決定事項・宿題+議論の要点)にする
- 対面の会議は 録音しておき、聞き逃しだけを文字起こしで確かめる
- 文字にするのは無料で始められる(iPhoneのボイスメモは上限なし、Nottaの無料プランは月120分まで)
料金・機能は2026年9月28日に各公式サイトで確認した内容です。変更される場合があるため、契約前には必ず公式サイトでご確認ください。