会議ノートAI文字起こし・議事録ツールの実践ガイド

議事録をAIで自動作成する方法と手順【会議前の準備から】

公開日:2026年9月8日 最終更新:2026年9月8日 料金の確認日:2026年9月8日

結論:AIで自動化できるのは「文字起こし」と「要約の下書き」まで

議事録づくりをAIに任せたい、というのが出発点だと思います。先にどこまで自動化できるのかをはっきりさせます。

工程AIに任せられるか
会議を録音する一部(会議ツール連携で自動参加できるものがある)
音声を文字にするほぼ全部任せられる
要点を要約する下書きまで任せられる
誰の発言か分けるツールによる(話者識別に対応したもののみ)
決定事項を確定する人がやる
誰がいつまでにやるかを決める人がやる
社外に出せる文言に整える人がやる

つまり 「録音を投げたら完成した議事録が出てくる」ことはありません。 自動化できるのは前半で、後半の判断は人の仕事として残ります。

それでも文字起こしと要約の下書きが自動化されるだけで、作業時間は大きく減ります。 手作業で音声を聞き返す工程がなくなるためです。

会議前の準備で、議事録の精度は決まる

意外に思われるかもしれませんが、AI議事録の品質は会議が始まる前に半分決まります。 音声が汚れていれば、どんなツールでも正確には取れません。

準備理由
マイクを話者に近づける距離が離れると認識率が落ちます
各自がイヤホンマイクを使う(オンライン会議)内蔵マイクは周囲の音を拾います
同時に話さない運用にする声が重なった部分は正確に取れません
固有名詞を冒頭で共有する社名・人名・製品名は誤変換の最大の原因です
議題を先に決めておく要約の精度が上がり、清書も速くなります

最後の項目は見落とされがちです。話が飛ぶ会議はAIの要約も飛びます。 議題が整理された会議のほうが、要約の下書きがそのまま使える確率が高くなります。

AIで議事録を自動作成する手順

手順1:録音する

方法は2通りあります。

⚠️ 録音の告知は、社内規定や相手方との関係によります。実務上は会議冒頭で伝えておくのが無難です。

手順2:文字にする

録音を文字起こしツールに通します。無料でできる範囲は次のとおりです(2026年9月9日時点)。

ツール無料でできる範囲話者の分離
Notta 無料プラン月120分・1回3分まで/AI要約は月10回できる
iPhone ボイスメモ無料・無制限(iPhone 12以降)できない
Googleドキュメント音声入力無料・無制限だが録音ファイルは扱えないできない

議事録として使うなら話者の分離が要ります。 誰の発言か分からない文字列は、あとから追う作業が発生して結局手間がかかります。無料の範囲で話者を分けられるのはNottaですが、1回3分の制限があるため通常の会議には足りません。

手順3:要約させる

文字起こしができたら、AI要約を使います。Nottaの無料プランでは月10回までです。有料のプレミアムプランでは月100回に増えます。

要約は下書きとして扱うのが前提です。そのまま配布できる品質にはなりません。

手順4:人が仕上げる

ここが議事録の本体です。順序を決めておくと速くなります。

  1. 決定事項を先頭に書く(会議の目的はここです)
  2. 宿題を「誰が・いつまでに」の形で書く
  3. 議論の経緯は必要な範囲だけ残す
  4. 固有名詞の誤変換を直す
  5. 社外に出す場合は表現を整える

1と2だけ正確なら、議事録としては機能します。 逐語の記録を作ることが目的ではありません。

法人向けサービスを検討する場合

チーム全体で使うなら法人向けのサービスもあります。CLOVA Noteの後継であるLINE WORKS AiNoteは、チームプランが月額19,800円(年額契約)で月100時間の文字起こしに対応しています。話者認識は企業向けプランのみの機能です。

⚠️ CLOVA Note βは2025年7月31日に終了しています。 「無料で高精度」と紹介している記事が多数残っていますが、現在は無料の選択肢ではありません。

よくある質問

完全に自動で議事録が完成しますか

なりません。決定事項の確定と担当・期限の割り当ては人の判断が必要です。自動化されるのは文字起こしと要約の下書きまでです。

精度はどれくらいですか

録音環境に大きく左右されます。本記事では公式に公開されている仕様の整理に留め、精度の実測は別途検証して追記します。

無料だけで議事録運用はできますか

会議が短く、話者が1〜2人なら可能です。3人以上の会議を毎週まとめるなら、無料枠では時間制限に当たります。 手作業で直す時間が月に何時間もかかるなら、有料プランのほうが安くなる場合があります。

機密性の高い会議でも使えますか

クラウド型のサービスは音声を外部サーバーに送ります。社内ルールの確認をおすすめします。端末内で処理される方法(iPhoneの標準機能)や自前で動かす方法(Whisper)のほうが適する場合があります。

そのまま使える議事録の型

AIの要約を貼り付ける前に、この型を用意しておくと清書が速くなります。決定事項と宿題を先頭に置くのが要点です。

【会議名】◯◯定例
【日時】2026年9月9日 10:00-10:45
【参加者】◯◯、△△、□□

■ 決定事項



■ 宿題(誰が・いつまでに)
・◯◯:△△を9/16までに


■ 議論の要点


■ 次回
・日時/議題

「議論の要点」は最後に書きます。 先に経緯から書き始めると、決定事項が埋もれて読まれない議事録になります。読む人が知りたいのは「何が決まったか」と「自分は何をするか」の2点だけです。

AIの要約は主にこの「議論の要点」に流し込む素材として使い、決定事項と宿題は自分の言葉で書き直すのが確実です。要約は発言を圧縮したものなので、決定として確定していない案も混ざります。ここを人が切り分けます。

週次で回すときの運用

毎週の会議で続けるなら、作業を固定化すると迷いがなくなります。

  1. 会議前:議題を共有し、録音の可否を伝える
  2. 会議中:発言時以外はミュート。固有名詞は最初に共有
  3. 会議直後:文字起こしと要約を実行する(記憶が新しいうちが最も速い)
  4. 5分以内:決定事項と宿題だけを先に書いて共有する
  5. 余裕があるとき:議論の要点を補う

4を先に出すのが要点です。 完成版を待つより、決定事項だけでも早く共有したほうが仕事は進みます。

まとめ

料金・機能は2026年9月9日に各公式サイトで確認した内容です。