電話の文字起こしは、録音さえできれば無料でできます。iPhone・Android・固定電話ごとの録音と文字にする方法、録音せずに通話中の会話を字幕で読む方法を整理し、相手への配慮など先に確認しておくことも示します。
インタビューの文字起こし(テープ起こし)を無料でする方法【取材・1対1の録音】
結論:1対1のインタビューなら、iPhoneのボイスメモで無料で十分です
インタビューの文字起こし(テープ起こし)は、無料で始められます。
| インタビューの形 | 無料でできる方法 | 話者の区別 |
|---|---|---|
| 1対1(聞き手と話し手) | iPhoneのボイスメモ(iPhone 12以降・上限なし) | 区別されないが、問いと答えの流れで読める |
| 1対1(iPhone以外) | Nottaの無料プラン(月120分)/Whisper(パソコン) | Nottaは区別できる |
| 座談会・3人以上 | Nottaの無料プランで試す | 区別できる |
- 1対1のインタビューは、話者の自動の区別がなくても困りにくいのが特徴です。質問と答えが交互に続くので、読みながら見分けられます
- iPhoneのボイスメモは、録音しながら文字が表示され、録音と一緒に保存されます(録音後に表示することもできます)
- 発言者が3人以上になる座談会などでは、話者の区別ができるツールがあると、原稿にまとめる手間が大きく減ります
テープ起こしとは
テープ起こしとは、録音した音声を文字に書き起こす作業のことです。 かつてカセットテープに録音していたことから、この名前で呼ばれています。今は「文字起こし」「書き起こし」とも呼ばれ、意味はほぼ同じです。
以前は人が聞きながら手で打つ作業が中心でしたが、今はAIが音声を文字にしてくれるツールで、下書きまでを自動で作れるようになりました。人の作業は、その下書きを確かめて直すことが中心になります。
素起こし・ケバ取り・整文の違い
テープ起こしには、仕上げ方によって呼び名があります。依頼するときや、自分で原稿にするときの目安になります。
| 呼び名 | 仕上がり | 向いている用途 |
|---|---|---|
| 素起こし | 話したことを「えーと」「あの」まで、そのまま文字にする | 発言の記録を正確に残したいとき |
| ケバ取り | 「えーと」などの言葉のつなぎや言い直しを取り除く | 多くのインタビュー(迷ったらこれ) |
| 整文 | 話し言葉を読みやすい書き言葉に整える | 記事・報告書として公開するとき |
AIの文字起こしで出てくるのは、素起こしに近いものです。 記事にするなら、そこからケバ取りや整文を自分で行います(後述)。
録音で失敗しないコツ(ここで精度が決まります)
文字起こしの精度は、ツールよりも録音の条件で大きく変わります。 インタビューの前に、次の点を確かめてください。
録音する前
- 相手に録音することを伝え、了承を得る(記事にする場合は、公開の範囲も確認します)
- 静かな場所を選ぶ。 カフェなど周りの話し声がある場所は、文字起こしが乱れやすくなります
- スマートフォンは相手の近くに置く。 聞き手の声より、話し手の声をきれいに録ることを優先します
- 録音は2台で取ると安心です(1台が途中で止まっても残ります)
- 通知や着信で録音が止まらないよう、機内モードやおやすみモードを検討します
録音している間
- 相づちを声に出しすぎない。 「うんうん」が相手の声と重なると、その部分が乱れます。うなずきで返すのがおすすめです
- 固有名詞や数字は聞き返して確認する。 人名・社名・製品名は、AIが最も間違えやすい部分です
- 相手の話が終わってから質問する(声が重なると、その部分は正確に取れません)
大人数の会議での置き方は大人数の会議の録音のコツにまとめています。
インタビューを無料で文字にする方法
方法1:iPhoneのボイスメモ(iPhone 12以降・無料・上限なし)
iPhoneに最初から入っている「ボイスメモ」で、録音から文字起こしまでできます。
- 録音しながら文字が表示されます(録音中に波形の上部から上にスワイプし、表示されるボタンをタップ)
- 録音したあとは、録音をタップし、表示されるボタンから「文字起こしを表示」を選ぶ
- 文字起こしは録音と一緒に保存され、コピーして原稿の下書きに使えます
- ⚠️ 誰の発言かは区別されません
- ⚠️ 国や地域によっては使えない、と公式に記載があります
1対1のインタビューなら、多くの場合これで十分です。 手順はiPhoneのボイスメモを文字起こしする方法にまとめています。
方法2:Nottaの無料プラン(話者を区別したいとき)
録音したファイルを取り込むと、誰の発言かも区別して文字にしてくれます。座談会や、聞き手が複数いる取材に向いています。
- 月120分まで
- 話者の識別は無料プランでも使えます
- クレジットカードの登録は不要(料金ページに明記)
Nottaの料金ページには「1回につき3分まで」という記載もあります。ただ、当サイトが録音済みのファイルを取り込んで検証した際は、3分17秒の音声が最後まで変換されました。今後も同様な結果となる保証はありません。確実な上限は月120分のほうです(検証の詳細)。
⚠️ なお、その場で録音しながら文字にする(リアルタイム録音)場合、無料プランでは「最初の3分のリアルタイム音声認識結果のみ表示されます」と公式ヘルプに明記されています。インタビューをNottaで記録するなら、録音したファイルを取り込む使い方のほうが無料の範囲を試しやすいです。
方法3:Word(Microsoft 365を契約している場合)
Microsoft 365を契約しているなら、ブラウザ版のWordで録音ファイルを文字にできます(月300分・話者の分離つき・追加費用なし)。手順はWordで文字起こしする方法にまとめています。
方法4:Whisper(パソコンで動かす・長さの上限なし)
OpenAIのWhisperを自分のパソコンで動かせば、費用をかけずに長い録音も文字にできます。音声を外部に送らずに済むので、取材の内容を外に出したくない場合にも向いています。ただし導入に技術的な手順が必要で、話者の区別は標準では対応していません。パソコンでの方法はパソコンで文字起こしする方法にまとめています。
インタビューの文字起こしの書き方(原稿に整える手順)
AIの文字起こしは下書きです。記事や報告書にするには、次の順で整えます。
- 固有名詞と数字を直す(人名・社名・製品名・金額・日付。録音を聞き返して確かめます)
- 話者を書き分ける(1対1なら「――」で質問を区切ると読みやすくなります)
- ケバ取り(「えーと」「あの」、言い直しを削ります)
- 整文(必要な場合だけ。話し言葉を書き言葉に直します)
- 相手に確認してもらう(記事として公開する場合は特に大切です)
書き方の例:同じ発言を3通りに
| 書き方 | 例 |
|---|---|
| 素起こし | えーと、あの、うちの部署では、去年、えー、去年の春から在宅勤務を始めまして |
| ケバ取り | うちの部署では、去年の春から在宅勤務を始めまして |
| 整文 | 私たちの部署では、昨年の春から在宅勤務を始めました。 |
質問と答えは、次のように書き分けると読みやすくなります。
――在宅勤務はいつから始めましたか。 去年の春からです。最初は週に1日だけでした。
1から順に進めるのがコツです。 先に文章を整えてしまうと、あとで固有名詞の誤りに気づいたときに直す場所を探しにくくなります。
⚠️ 整文のしすぎに注意してください。言い回しを大きく変えると、相手の意図と違う内容になることがあります。発言の意味を変えない範囲で整えます。
1対1の取材なら無料、座談会が多いなら有料も
1対1で月120分以内なら、無料の方法で十分です
- 1対1のインタビューが中心で、iPhone 12以降を持っている(ボイスメモ)
- インタビューが月に数本で、文字にする分量が月120分以内(Nottaの無料プラン)
- 技術的な作業に抵抗がない(Whisper)
座談会や取材が多いなら有料も候補
- 座談会や複数人の取材が多く、話者を分けた文字起こしが毎月たくさん必要
- 1本1時間のインタビューを、月に何本も文字にする(月120分を超える)
Nottaの有料のプレミアムプランは、月1,800分・1回5時間まで広がります(年間プランで総額14,220円・税込の一括払い)。
よくある質問
テープ起こしは業者に頼むべきですか
AIの文字起こしで下書きを作り、自分で直す方法なら、費用をかけずに済みます。公開する記事で、発言を一字一句正確に残す必要がある場合や、自分で直す時間が取れない場合は、業者への依頼も選択肢になります。
文字起こしの精度はどれくらいですか
録音の条件で大きく変わります。公式に公開されている仕様を整理したもので、精度の実測比較はしていません。 静かな場所で、話し手の近くに録音する端末を置くことが最も効きます。
インタビューを録音するのに許可は必要ですか
録音そのものの可否は、相手方への告知の有無などによります。適法性の判断については専門家にご確認ください。少なくとも、相手に録音することを伝え、了承を得るのが基本です。
電話やオンラインでのインタビューはどうすればよいですか
オンラインのインタビューは、Zoom・Teams・Google Meetの文字起こし機能が使える場合があります。その場で文字にする方法と、会議ツールの字幕との違いはリアルタイム文字起こしの方法にまとめています。
取材以外にも使うツールを選ぶなら
インタビューのほかに、会議や講演の録音も文字にするなら、場面ごとにツールを変えるより1つに絞るほうが管理しやすくなります。用途別の選び方を1本にまとめていて、4つの質問に答えると、自分に合うツールが分かる図を載せました。
→ AI文字起こしツールおすすめ比較【無料で十分な人・有料が必要な人】
まとめ
- 1対1のインタビューなら、iPhoneのボイスメモで無料で十分(話者の区別がなくても、問いと答えの流れで読める)
- 座談会など3人以上なら、話者を区別できるNottaを試す(無料プランは月120分まで)
- 精度は録音の条件で決まる。静かな場所で、話し手の近くに端末を置く
- 原稿にするときは 固有名詞と数字 → 話者 → ケバ取り → 整文 の順に直す
- 公開するなら、相手に内容を確認してもらう
料金・機能は2026年9月28日に各公式サイトで確認した内容です。