PLAUDなどのAIボイスレコーダーを買うべきか、スマートフォンのアプリと比べて判断できるよう整理しました。多くの人は無料で十分な理由と、それでも専用機が必要になる条件を示します。
会議用ボイスレコーダーの選び方|議事録まで自動で作るならどれか
会議用ボイスレコーダーは、議事録まで自動で作るならAIボイスレコーダー、録音だけならICレコーダーです
会議用のボイスレコーダーは、録ったあとに何をしたいかで選びます。
- 議事録の下書きまで自動で作りたい:PLAUDやNotta MemoのようなAIボイスレコーダーが向きます。録音から文字起こし、要約まで1台で進みます
- 録音だけでよい:ソニーやOM SYSTEMのICレコーダーで十分です。本体は録音専用で、文字にするには別のツールが必要です
- 会議が月に数回:新しく買う必要はありません。スマートフォンの録音と無料の文字起こしツールで十分です
この記事は、会議室の机に置いて全員の声を録る場面と、議事録の下書きを作るところまでに絞っています。ボイスレコーダー全体の選び方はボイスレコーダー・ICレコーダーのおすすめ、AIボイスレコーダーを買う価値があるかはAIボイスレコーダーは買う価値がある?、小型・軽さで選ぶなら小型・高性能のボイスレコーダーの選び方に任せます。
音質の良し悪しは、当サイトでは実機で比べていません。そのため順位は付けず、公式サイトに数字で書かれている集音距離・連続録音時間・文字起こしの分数・要約の有無で比べます。
会議用のボイスレコーダーを、同じ項目で並べる
2026年10月19日に公式サイトで確認できた内容です。価格は通常価格(税込)です。
| 機種 | 通常価格 | マイク | 集音距離 | 連続録音時間 | 付属の文字起こし | 要約 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| PLAUD Note Pro | 30,800円 | MEMS×4・VPU×1 | 最適録音範囲 5mまで | 最大50時間 | Starterプランで毎月300分 | 決定事項・アクション項目などを自動で整理 |
| PLAUD Note | 27,500円 | MEMS×2・VPU×1 | 最大3m | 最大30時間 | Starterプランで毎月300分 | 製品ごとの記載は確認できず |
| Notta Memo | 23,500円 | 4つのマイクアレイ | 公式に記載なし | 最大30時間 | ハードウェアプランで毎月600分(条件あり) | 決定事項・ToDoを自動で抜き出す |
| ソニー ICD-UX570F | 公式に記載なし(価格は販売店で確認) | 公式に記載なし | 公式に記載なし | マイク録音で約20時間(LPCM) | なし(録音ファイルを別のツールに渡す) | なし |
| OM SYSTEM VP-20 | オープン価格 | 内蔵ステレオマイク | 公式に記載なし | 最大約24時間(リニアPCM・アルカリ電池) | なし(録音ファイルを別のツールに渡す) | なし |
| スマートフォン(+無料ツール) | 手持ちの端末 | 端末による | 端末による | 端末の容量と電池による | ツールによる(下で説明) | ツールによる |
表の読み方で、押さえておくことが3つあります。
- 「公式に記載なし」は「ない」という意味ではありません。当サイトが公式サイトから読み取れなかった項目です
- ICレコーダーの連続録音時間は、録音方式(LPCMやMP3など)や電池の種類で変わります。表はソニーがLPCM、OMがリニアPCMとアルカリ電池の数字で、条件をそろえた比較ではありません
- PLAUD Note Proのマイク構成や集音距離は、公式の仕様欄の記載をそのまま載せています。実際の聞こえ方を当サイトで確かめたわけではありません
PLAUD NotePin(身につけるタイプ)は、公式に会議向けの記載がなく、歩きながらの会話や現場業務向けとされているため、この表には入れていません。
選ぶ基準①:参加人数と部屋の広さ(集音距離)
会議用のレコーダーは、机の真ん中に置いて、少し離れた席の声まで録れるかが大事です。
公式サイトで距離が数字で書かれているのは、PLAUDだけです。
- PLAUD Note Pro:最適録音範囲 5mまで
- PLAUD Note:最大3m
- Notta Memo:集音できる距離の記載なし
- ソニー ICD-UX570F、OM SYSTEM VP-20:集音距離の記載なし
数字だけを見れば、Note Proが一番広い範囲を想定しています。ただし、5mや3mはメーカーが書いている条件での数字です。部屋の広さ、エアコンの音、声の大きさで変わります。距離が書かれていない機種が録れないという意味でもありません。
参加人数が多い会議や広い会議室で使うなら、購入前に次のことを確かめてください。
- 公式サイトの集音距離の記載(書かれているか)
- 返品や返金の条件(実際の部屋で試して合わなかったとき)
- 自社の会議室で、スマートフォンの録音を試した結果(スマートフォンでも声が遠いなら、レコーダーでも苦労する可能性があります)
選ぶ基準②:議事録まで必要か
ここで、機種の種類がはっきり分かれます。
| 録ったあとにしたいこと | 向く機種 | 補足 |
|---|---|---|
| 聞き返せればよい | ソニー、OM SYSTEMのICレコーダー | 本体は録音だけ。文字にするには別のツールが必要 |
| 文字にして要約も作りたい | PLAUD、Notta Memo | 録音から文字起こし、要約まで1台のサービスで進む |
| 費用をかけずに文字にしたい | ICレコーダーまたはスマホ+無料ツール | 音声ファイルを自分でツールに取り込む |
OM SYSTEM VP-20には、議事録作成に役立つ「文字おこし」というモードがあります。ただしこれは再生のためのモードで、人が聞き取って書くための機能です。本体が音声を自動で文字にするものではありません。ソニー ICD-UX570Fも、本体の文字起こし機能は公式に記載がありません。
そのため、ICレコーダーで議事録まで作りたい場合は、録音ファイルを無料や有料の文字起こしツールに渡す作業が加わります。録音から議事録の下書きまでを1台で済ませたいなら、AIボイスレコーダーのほうが手間は少なくなります。
選ぶ基準③:会議の長さと頻度
見るのは、1回の録音で何時間まで録れるかと、毎月の文字起こしの分数です。
- 連続録音時間:PLAUD Note Proは最大50時間、PLAUD NoteとNotta Memoは最大30時間、ソニーは約20時間、OMは最大約24時間です。1回2時間までの会議なら、どの機種でも1回の充電や電池で収まります。丸1日の研修や会議を続けて録るなら、録音時間の長い機種が安心です
- 毎月の文字起こしの分数:PLAUDは本体付属のStarterプランで毎月300分(5時間)、Notta Memoはハードウェアプランで毎月600分(10時間)です。1時間の会議なら、月に5回までと10回までの目安になります
Notta Memoの月600分は、端末をつないだ場合だけつきます。自分のワークスペースを持っていない人や、プレミアム以外の有料プランを契約中の人にはつきません(Notta公式ヘルプの記載)。
会議が週に1回以上あって、毎回文字にしたいなら、300分は短く感じる可能性があります。ICレコーダーなら文字起こしの分数の制限は本体にはありませんが、取り込む先のツールで決まります。
選ぶ基準④:本体代のあとにかかる費用
AIボイスレコーダーは、本体代を払ったあとも、使い方によっては費用がかかります。
PLAUDは、本体に付属する無料のStarterプランで毎月300分までです。これを超えて使いたい場合は、公式サイトに有料の選択肢があります。
- 年間プロプラン:月1,200分の文字起こし(16,800円)
- 年間無制限プラン:文字起こし無制限(40,000円。使いすぎた場合に制限することがあるとの但し書きあり)
- 文字起こしパッケージ:600分 2,000円/3,000分 10,000円/6,000分 15,000円
Notta Memoは、ハードウェアプランの月600分を超える場合、Nottaの有料プランを検討することになります。
費用の考え方を整理すると、次のとおりです。
- 月に5時間(300分)以内なら、PLAUDの本体代だけで済みます
- 月に10時間(600分)以内で、条件に当てはまるなら、Notta Memoの本体代だけで済みます
- それを超えるなら、本体代にプラン代が上乗せになります。1年使った合計で、スマートフォンと無料ツールの運用と比べてください
AIボイスレコーダーを買うかどうかは、本体代に1年分のプラン代を足した金額と、自分の会議の量で決めるのが確実です。
議事録を自動作成する、とはどこまで自動か
「議事録を自動で作る」と書かれていても、会議が終わったらそのまま配れる議事録が出てくるわけではありません。
自動で進むのは、音声を文字にすること、決定事項やToDoなどを抜き出して要約の形に整えることです。この要約は下書きです。次の点は、人が確認して直す必要があります。
- 聞き間違いや言い間違い(当サイトがNottaで試した読み上げ音声でも、「え、」「すいません」などの言い淀みがそのまま文字になりました)
- 誰が話したか(話者の区別は、声が重なる会議では間違うことがあります)
- 決定事項やToDoの抜け、取り違え
- 固有名詞、数字、日付
静かな部屋で1人が読み上げた音声での結果です。実際の会議は声の重なりや雑音があるため、同じ精度にはなりません。
メーカーは、PLAUD Note Proを「通話、重要な商談・会議に」、PLAUD Noteを「立て続けの会議や通話の多いプロ向け」としています(各公式製品ページの記載)。ただしこれはメーカーの説明で、当サイトが会議で使って確かめた内容ではありません。話者識別の精度などの数字も、メーカーの主張として公式サイトに書かれていますが、当サイトでは確かめていないため載せません。
⚠️ 社外秘の会議では、音声をクラウドに送ってよいかを、先に会社のルールで確認してください。AIボイスレコーダーも、無料ツールの多くも、録音を文字にする処理はインターネットの先で行われます。
無料で議事録まで作りたい人へ:スマホの録音と無料ツールで十分です
月に数回の会議なら、新しく機械を買わなくて十分です。スマートフォンで録音して、無料の文字起こしツールに渡す方法があります。
| 方法 | 無料の範囲 | 注意点 |
|---|---|---|
| Notta(無料プラン) | 月120分。話者識別つき。要約は月10回 | 公式の料金ページには1回3分までの記載があります。リアルタイム録音は、無料プランでは最初の3分の結果のみ表示されます(公式ヘルプ)。録音ファイルの取り込みなら、当サイトの試験で3分17秒まで変換されましたが、今後も同じとは限りません |
| LINE WORKS AiNote(フリープラン) | 月300分・1回60分。話者の分離つき | フリープランは、入力した内容がAIの学習に使われます。社外秘の会議には向きません。LINE WORKSの開設も必要です |
| iPhoneのボイスメモ | 無料。iPhone 12以降で、日本語に対応 | 話者の区別と要約はありません。文字起こしが端末内で処理されるかは、Apple公式に記載がないため、社外秘には向きません |
| Googleレコーダー(Pixel) | 無料。Pixelの標準アプリ | Pixel以外のAndroidでは使えません。話者ラベルは英語のみで、日本語では区別されません |
このほかのツールの違いは、議事録作成ツールの比較にまとめています。文字起こしをChatGPTに任せて議事録の形に整える方法は、ChatGPTで議事録は作れる?を見てください。
Nottaは、対面の会議を録るときに向いています。オンライン会議は、ZoomやTeams、Google Meetの標準機能で足りる場合があるためです。無料プランの範囲で足りるなら、有料プランにする必要はありません。
会議で録るときの置き方のコツ
機種が決まったら、置き方で聞こえ方が変わります。
- 参加者の真ん中に置く。端の席に置くと、反対側の声が遠くなります
- 机の上のものをどける。紙やパソコンの上に置くと、こすれる音が入ります
- エアコンの吹き出し口やプロジェクターの近くを避ける
- 録音を始めたら、画面や表示で録れているかを確かめる
- 発言前に名乗ると、あとで話者を直すときに楽になります
置き方の詳しい説明は、会議の録音と文字起こしのやり方にまとめています。
買わなくていい人と、買う価値がある人
買わなくていい人は、次のどれかに当てはまる人です。
- 会議が月に数回で、スマートフォンの録音で聞こえている
- 無料の文字起こしツールの範囲(月120分や300分)で収まる
- 社外秘の会議が多く、そもそもクラウドに送れない(この場合は、録音だけのICレコーダーか、会社が認めたツールが先です)
買う価値がある人は、次のような人です。
- 会議が多く、毎回の文字起こしと要約を手作業でやる時間を減らしたい
- 会議室が広く、スマートフォンでは遠くの声が聞こえにくい
- 通話や通知で録音が途切れるのを避け、スマートフォンの電池と容量を録音に使いたくない
- 録音から要約まで、1台で済ませたい
判断の目安は、会議の議事録づくりにかけている時間です。毎月その時間が数時間を超えているなら、AIボイスレコーダーを比べる価値があります。
録音機そのものはカード型で、会議用の録音モードがある機種を比べたい人は、Notta Memoも確かめてください。
よくある質問
長時間録れるボイスレコーダーはどれですか
この記事の機種では、公式の数字で連続録音時間が最も長いのはPLAUD Note Proの最大50時間です。PLAUD NoteとNotta Memoは最大30時間、OM SYSTEM VP-20は最大約24時間(リニアPCM・アルカリ電池)、ソニー ICD-UX570Fは約20時間(LPCM)です。方式や電池の条件が違うため、同じ条件の比較ではありません。
音質がよいのはどれですか
当サイトでは音質を実機で比べていないので、順位は付けません。公式サイトの数字で比べられるのは、マイクの数、集音距離、連続録音時間までです。音質を重視するなら、販売店の展示機や、実際に使った人のレビューも見てください。
無料で、議事録まで自動で作れますか
下書きまでなら、作れます。スマートフォンで録音して、Nottaの無料プランやLINE WORKS AiNoteのフリープランに渡す方法があります。ただし、無料プランには分数や1回の長さの上限があります。LINE WORKS AiNoteのフリープランは、入力した内容がAIの学習に使われる点にも注意してください。できあがった要約は下書きなので、人が確認して直してください。
オンライン会議も録れますか
PLAUD Note Proは、公式に「Plaud Desktopでオンライン会議も録音できる」と書かれています。ほかの機種は、会議の場にレコーダーを置いて、パソコンのスピーカーから出る声を録る使い方になり、聞こえ方は環境で変わります。ZoomやTeams、Google Meetには、標準の録画や文字起こし機能がある場合があるので、先にそちらを確かめてください。
会議の録音には、相手の同意が必要ですか
録音の適法性は、状況や会社の規則、相手との関係で変わるため、当サイトでは断定しません。社内の会議でも、取引先との会議でも、事前に参加者へ伝えて了承を得ておくのが無難です。判断に迷う場合は、弁護士などの専門家にご相談ください。
ツール全体から選びたいなら
ボイスレコーダーを買う前に、無料のアプリやツールも含めて、用途別に比べたい人には、4つの質問に答える形の比較記事があります。
AI文字起こしツールおすすめ比較【無料で十分な人・有料が必要な人】
まとめ
- 議事録の下書きまで自動で作るなら、PLAUDやNotta MemoのようなAIボイスレコーダー
- 録音だけなら、ソニーやOM SYSTEMのICレコーダーで十分
- 会議が月に数回なら、スマートフォンと無料の文字起こしツールで十分
- 集音距離が数字で書かれているのはPLAUDだけ(Note Proは5mまで、Noteは3m)
- 自動で作られる議事録は下書き。人が確認して直す必要がある
- 社外秘の会議は、音声をクラウドに送ってよいか先に確認する
- 音質と会議での使い勝手は、当サイトでは実機で比べていない
料金・仕様は2026年10月19日時点の公式サイト情報です。変更される場合があるため、購入前には必ず公式サイトでご確認ください。